【2/2】2005年に設立された地元団体「チンガリ・トラスト」は事故の影響で心身に障害を持つ子供の支援に無償で取り組む。
チンガリ・トラストは、社会活動家のラシダ・ビーさん(68)が01年に熊本県で水俣病患者を受け入れる病院を視察したことがきっかけで設立したという。「設備は整い、被害者への配慮を感じた」と話す。ボパールの事故について「政府や企業は私たち市民を考慮せず、被害者は受けるべき支援を受けていない」と憤る。
「40年たっても正義のかけらもない」。別の支援団体を率いるラチナ・ディングラさん(47)はそう憤る。節目に合わせ、ビーさんらと被害者への追加補償を求める請願を最高裁に出した。
事故後、加害企業を買収した米化学大手ダウ・ケミカルは法的責任を否定。汚染土壌の浄化を求める要請を拒んでいる。同社は時事通信の取材に応じていない。
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