「戦後のヨーロッパにおける前衛音楽の隆盛には、じつのところ、アメリカを盟主とする自由主義陣営からの資金援助が大きくかかわっていました。自由主義諸国の前衛の作曲家たちは、新たな芸術音楽の可能性の探求にひたすら邁進していたのであって、けっして政治的な意図をもって作曲していたわけではありません。むしろ、政治といったものとは無関係だとさえ思っていたでしょう。しかし、そうした作曲家たちの意図とは裏腹に、実際には、彼らの音楽は、西側の反共産主義政策の中に重要な文化的手段の一つとして組み込まれていたわけです。」
(近藤譲「ものがたり西洋音楽史」岩波ジュニア新書892/2019年/274ページより引用)
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