たまたま読んでた本「ダーウィンの呪い」に載ってたトホホな話。
ダーウィンの言葉とされる「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き残るのでもなく、生き残る者は変化できる者である」は「ダーウィンは、んな事を言ってない」で有名だが、これが日本で広まったのは、実は人事院が「若手官僚が読むべき本」の中に「種の起源」を入れてて、その紹介文に、この嘘台詞を引用していた。
そこまでは、良く有るトホホな話なのだが、この台詞の起源は、19世紀のロシアの無政府主義者が「俺はダーウィンの理論を、こう解釈した」というニュアンスで「最も強い者が生き残るのではなく、最も"ズル"賢い者が生き残るのでもなく、生き残る者は変化できる者である」と言ったのが最初で、この人が言ってる「変化できる者」とは、相互扶助を自発的に行なうような人間の集団……言わば無政府主義にとって理想の社会を築ける人間の集団なのである。
で、更に20世紀になって、アメリカの古典的自由主義の経済学者が、この台詞を引用して更に広め……。