去年、事業関連で誘われて近所の大学の経営学部の起業関連の講義を覗いたのだが、アレには驚いた。経営の華々しい成功事例の紹介のあと、どうやってやる気を出すかとか根拠不明な精神論の「講義」だったのである。学部の教授なので何か面白い知見があるかと思って最後まで聞いたが、まるでゼロであった。
学問の本質は「問い」、すなわち批判であるが、批判不可能なんだわな。精神論は。さいでございますか、はあ、である。あれが学問だと思って卒業したら、ネトウヨになるリスクはまともな学問を修めるより高くなるだろうなあ、と思う。知的な素養というか免疫というか、批判力が育たずに、何事かを学んだ気になってしまうだろうから。
東京の某有名私大の理工学部の学部長だった人にその驚いた話をしたら、さすが大学業界の広い経験者。よくその状況を知っていた。ありゃダメだよ、まるでダメ、だそうである。