これはよく指摘されていることで、大きくふたつの意味で悩ましい問題を抱えているんだよなあ。
ひとつは、子どもたちが読書感想文や自由作文のあて先や目的のないままに、ただ自由に書くことだけを求められるため、何を書いたらよいかわからず戸惑ってしまう。もちろん、原稿用紙の使い方とか段落をわけることとか段落のはじめは字下げをすることなど形式面は教わるけど、そもそも文章を書くとはどういうことなのか、何をどのように書いたらよいのかという点についての指導はなく、ただ書くことだけを求められるので、最悪の場合、児童や生徒たちは何もできなくて固まってしまう。
もうひとつとは、受験で求められる小論文、あるいは大学、専門学校といった高等教育機関で求められるレポートや論文で何を求められているか理解できない人たちが少なからずおり、何か書くことのできる人たちもたんなる主観的な自由作文や感想文しか書けない人ばかりという状況を作り出してしまっていること。
大学もアカデミックライティングの指導みたいなことをしているけど、あまり効果をあげているようには見えない。