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──巨大法律事務所が、最高裁判事の供給源になっている。そこにはどのような背景がありますか。
最高裁判事の出身元は、裁判所のプロパー、検察、弁護士、外交官などです。そのうち弁護士出身の判事は、日本弁護士連合会の推薦に基づき、内閣が任命する形になっています。現在、最高裁には4人の弁護士出身の判事がいて、そのうち3人が巨大法律事務所の出身者。日弁連が推薦する名簿に、自分たちの候補者を入れるだけの力を持っていると推測できます。推薦さえあれば、後は選ぶのは内閣ですから。
──現在、日本には5つの巨大法律事務所があり、いずれも企業法務を中心に業務を行っています。
原発事故を起こし、全国で数多くの裁判に直面している東電は巨大法律事務所の大口顧客の1社です。それだけでなく、巨大法律事務所は国や多くの電力会社の側に立って弁護活動を展開しています。