一方で昨年の秋、ガザ侵攻の直前であるが、講師として参加したドイツでのワークショップにはイスラエルから参加したイスラエルの大学院生がいて、彼は徴兵で軍隊にもいたとかで、パレスチナ人のことをどう思うのかと聞いたらニヤニヤしてそうは言わないがおちゃらけた感じの口調でテロリスト扱いであった。彼はイスラエル以外の国に住んだ経験はないしおそらく国外で他者とまともに話したこともないからであろう、すえた漬物のような自己同一性ががあからさまであった。例えば日本のネトウヨが初めて訪れた東南アジアのどこかの国で、南京大虐殺は大袈裟だとか言っているような状態である。黙ってそれを聞いたが、実に不快であった。私は彼と話さないことにした。