https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/101000304/071900012/ 日経BPから出たA.J.クローニンの『城砦』の翻訳者(本業は医者)のインタビュー。インタビュアーもインタビュイーもトンデモすぎてむしろおもしろい。
"過去に出ている日本語訳が本当に素晴らしいのですが、原文にはない面白いストーリーやエピソードを随所に入れていることが分かって、自由にやっていいんだと、私の中である程度は吹っ切れた部分がありました。それからは頭の中にいるクローニンと相談をしながら訳すことに加えて、作家として書く作業にだんだん移っていったという感覚です。" (翻訳者の発言)
ウィキペディア見たら、件の本の原著は1937年、邦訳も1937年に2軒の版元から別々に出ている(注目の作家だったのかな)。そういう時代の「自由」な翻訳を、著作権(特に同一性保持要件)ガチガチの現代に持ち込める無知がすごい。
一番すごいのは、この「翻訳」(自称)を通してそのまま印刷して売ってる日経BPだよ。本業が出版系でない翻訳者に責任負わせるつもりか。