そういうこともあるのかも知れないとは(我と我が身をかえりみて)思いますが、精神分析って基本的にうんと小さな頃にその人間の心の大枠が出来上がるという前提でものを考えるので、やはりエディプス・コンプレックスとかの話になるんですよね。
ここで言う社会性みたいなものは、「現実検討能力」みたいなこととも重なっていて、要は「自分の願望と、現実は残念ながら違うんだよ」ということを受け入れて認識する能力で、例えば今の自民党のオッサンたちは、そこの部分が怪しいというか、ヤバそうな人たち、多いじゃないですか。ああいう人格はかなり幼少期の精神発達の問題と見るんです。
でも、幼児期にちゃんとクリア出来なくても、その子の人生でちゃんと悔しい思いや悲しい思いを体験できる機会があれば、成長の機会はあるかも知れないので、そこでなんでも手に入る夢の世界にずっといられる環境はヤバいかも知れませんよね。
私がいつも気になるのは、例えば生殖医療や美容整形など、昔だったらどこかで仕方なしに諦め“られて”いたことが、お金さえ出せば、際限なく実現可能だったりするのは、幸せなことなのか、不幸なのか、悩ましいなぁ…と言うことですかね。