地方を訪れる外国人観光客を増やすため、政府は2031年までに全国に35カ所ある全ての国立公園で、高級リゾートホテルを誘致する事業を実施する方針を固めたことがテレビ東京の取材で分かりました。
政府関係者によりますと、今年の訪日外国人の数は、コロナ前の2019年の3188万人を上回って過去最多となる見通しですが、外国人観光客の訪問先は、東京や大阪などの3大都市圏に集中しています。
このため政府は、外国人の地方滞在を後押しするため、国立公園制度開始100年となる2031年までに全国35カ所全ての国立公園に高級リゾートホテルを誘致し、国立公園の魅力を高める事業を実施する方針を固めました。
岸田総理大臣が19日に開かれる政府の「観光立国推進閣僚会議」で表明する見通しです。
また、会議では外国の航空会社による新規就航などに関連し、航空燃料が供給できない事態が相次いでいることを受けて、
▼空港ごとの燃料需要を把握する仕組みの構築
▼燃料調達の相談窓口の設置
▼商社による空港への直接輸入
などを盛り込んだ政府と民間の行動計画を示します。
このほか、オーバーツーリズム対策として、過度な混雑などの課題に取り組む20の先駆モデル地域に那覇や小豆島など新たに6地域を追加します。
また、すでに先駆モデル地域に選定されている富士山で、山梨県側で7月から開始した登録者数の上限設定や通行料の徴収が、静岡県側では国有地であることなどを理由に実施できていないため、静岡県側でも対策が進められるよう政府が支援する方針を打ち出します。