「リベラルは移民やLGBTQなど少数派のことは気にかけるがマジョリティのことは考えてない」のような指摘がトランプが最初に当選した時以来、(日本の)メディアに溢れた現象について。一見もっともらしいが、これは全体主義を煽る危険な話し方だと思う。何故なら、そもそも多数派は投票で政治の行方を変えられる強者だからだ。マジョリティを気にかけろとは、結局強者に媚を売れと言うに等しい。私が思うに、知識人や文化人、メディアの役割はそれではない。むしろ、それらの役割は少数派の声もきちんとすくって伝えることだと思う。監視すべき権力には政府だけではなく、多数派のそれも含まれるのだ。
実は私も一瞬、「マジョリティを大事に」の声に騙されかけた。しかし、サイードの『知識人とは何か』を授業で扱った時に目が覚めた。多数派は危険な人たちで、自分も含め誰もがその一人になる可能性がある。だから、皆が余裕がない時ほど、少数派は気にかけられなければならないのだ。
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okisayaka (okisayaka@mastouille.fr)'s status on Tuesday, 16-Jul-2024 13:28:16 JSTokisayaka