映画『オッペンハイマー』をようやっと見てきました。国家に忠誠を誓うことのむなしさを感じます。科学者は科学に忠実であることが、当人にも国家にも最善なのではないか。ノーベル賞受賞者の故・益川敏英先生の『科学者は戦争で何をしたか』を読み返したくなります。
そして、フラッシュバックするオッペンハイマーの査問が、直接には情報アクセス権を巡ってのものであるように、情報を秘匿するところから権力が生じ、スパイよりも恐ろしいスパイ狩りが起こることを思えば、情報を公開して共有することこそ、平和と民主主義の根幹であろうと感じました。