結局、「大学が多すぎる!」といった叩きは、自分が(自分で思っているよりも)恵まれていないという憤懣を、偏差値的に低位と看做せる「弱者」をいじめることで晴らすという、まことに下劣なものでしかないのではないでしょうか。OECD諸国平均と比べれば、日本の大学は少なく、予算も乏しいのです。
いくら偏差値的に低い人をいじめたところで、社会の効用は向上しませんし、当人の利益にすらなりません。しかしそんな功利主義や合理主義で説得できないほど、「弱いものをいじめることで『強者』ぶりたい」という欲求の強い人が多いのです。――大学でちゃんと勉強しなかったのが一因かもしれません。