東京女子大の広瀬弘忠名誉教授(災害リスク学)は「馳知事が、災害時にマイナカードが『有効だ』と評価したということなら、被災の実態が見えていないのではないか」と指摘する。
「能登半島地震で、ライフラインが切断されている状況下で、実際にどれくらいの人がカードを持ち出したのか。持っていたら避難先でどのような使い方ができたのか。まずそれを検証しなければいけないはずだ」と訴え、政府や自民党の方針をうのみにするような「マイナカードありき」の対応を疑問視する。
他県にとっても、災害対応は重要なテーマだ。安易なデジタル万能論を広瀬氏は危ぶむ。
「マイナカード導入は、自治体業務の効率化、人員削減のために急がれる面もあるが、災害時に必要となるのは人の手だ。平時からマンパワーを削り、緊急時に支援が届かなくなれば、災害弱者がリスクにさらされることになる」
能登半島地震の復興プランになぜマイナカード活用案? 携帯者少なく使えなかったのに… 石川県や政府が固執するわけは:東京新聞 TOKYO Web
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