起こったことや考えたことを気軽にSNSに投稿するのが現代社会であり、そこではあまりにも「気軽に」自覚のない差別が投稿されている。マイノリティはそれを目にする。本屋からヘイト本が一掃されたところで「ヘイト」は日常に溢れているし、それを我々は目にしている。ただしそれは意識しなければ気がつかないのだけど、それは本屋店頭だろうとSNSだろうと同じこと。本屋にアリーナができていてもほとんどの者は気がつかない。書店員自身がヘイト本であることに気がついていない場合もあるのだから。
そして、やはり我々出版業界人は「人はみな本屋に行くものだ」ということを前提としすぎている。本屋に行く者よりSNSを開くことのほうが多いことなど、考えるまでもないのだけど。