最近今さらル・グウィンにハマっていて、一巻しか読んでいなかった『ゲド戦記』を全巻一気読みしてたんだけど、すごすぎて絶句してる。1〜3巻では神話的な英雄譚がまさに神話の語り口のままに語られ、圧倒的な質感でアースシーを立ち上げ、4巻でそれを女性の視点から相対化し、5巻で物語世界に歴史的な厚みを加えたうえで、6巻で世界そのものを解体し構築し直し、しかも最初のテーマに見事に答えている。離れ業。