福島の「風評被害」もこれに近いものがあって、ネットで言われているほどには風評はなかったのに、それをみんなで信じてしまって、実際の教育現場や政策にまで反映されてしまった、というかなり悲劇的な状況だと思います。
国が風評対策とつけば、二の句もなく多額の予算をばんばんつけたばっかりに、風評被害対策を名目にすれば予算が降りることに味を占めた人たちも(某県庁を含めて)大量に発生してしまい、そういう人たちは「福島の風評がこんなに大変なんです!」とさらにその傾向に拍車をかけた、という、わりと救いのない話です。
福島出身のまじめな大学生が、高校で教わったとおりに「福島の誤ったイメージを改善していきたいです!」と言っているのを聞くと、胸が痛くなります。
少数の人の経験が、大幅に増幅されて拡散されるのがソーシャルメディアの原理なので、大きく話題になっていることはすべて一度疑った方がいいと思います。