「相手の気持ちを考えると自分は言えない」というのは、家父長的思考あるあるですが、相手を思い遣っているふりをしながら、もっとも根本的な動機は、「自分は悪者になりたくない」です。
その場しのぎで、誰も悪者にならないまま、事勿れで物事を流しておいて、すぐにうまくいかなくなり、大混乱を迎え、その最終的な後始末をするのは誰だと思っているんでしょうか。
「自分は言えない」と言った人は、絶対に後始末もしません。これこそ、典型的な「家父長制責任逃れ」術です。
家庭の場合は、だいたい女性が悪者を引き受けるか、後始末をしているのだと思いますが、国家などになってくると、誰も後始末をできない規模になるので、まわりまるごと巻き込んで全体が不幸になるだけだと思います。