能登の復興計画の様子などを見ていると、どうしても福島の復興プロセスを重ねてみてしまいます。
私たちも、震災前よりもよりよい福島に、と思い、必死にがんばってきたのですが、2016年頃から「元に戻せ」との声が福島方面から強く聞こえるようになり、おそらく、それは「元に戻せ」と主張すればするほど、国から予算を取りやすくなることを学習した県政か主導したものだと推測していますが、この流れによって、震災前よりもよりよい福島へ、の流れは完全に断ち切られ、旧態依然の昭和へ逆戻りプランか、そうでなければ、荒唐無稽な夢プランか、あるいは、特定の発言力のある人たちのインナーサークルのための内輪盛り上がり復興プラン(医療産業拠点計画)が占有することになってしまいました。
そこに、福島をこの先どうしていくのか、地域コミュニティのつながりをどうしていくのか、戻れない地元の人とふるさとの関係をどうするのか、まったく違う状態になった地域でどうコミュニティを作っていくのか、なにを未来に残していきたいのか、そういった本来向き合うべきことは、まったく考慮されなかった、というのは、驚くべきことだと思います。