スコットに続き、数日前からグレーバーの『アナーキスト人類学のための断章』を読んでいる。アナキズムっていうのは別に国家を奪取しようとかいう話ではないんだね。革命的な行動、とまあ、こういうと過激に聞こえるけど、支配の構造に抗いつつ、自分たちの方法で、支配関係のない共同体を創造していこう、そしてそれを地道に続ければ(歴史が証明しているように)大きく社会が変わるはずだと。そう考えれば、そうとう間口の広い思想だなと思う。
一方で、アナキズムの大前提のようなものが、この共同体という意識なんだろうけど、基本的に人間関係を好まない場合にどう実践できるのかという問題が個人的にはある。自分の場合は社会不安障害という文字通り病的なレベルの苦手さなんだけど、病的でなくてもそういう傾向は広がっているとは思う。そのあたりをどう考えていけばいいのか。これは自分で答えを出すしかないなとは思う。