社会運動としての漫画、その問題について無関心な人を振り向かせたり、「聞いたことあるけど何のことだかわからない」人に説明したり、うっすら反感を持つ人を説得するための漫画。
私はエモーショナルなものを職人的に描くことはできないので、背景を自分なりにわかりやすく説明したり、あるいは人の功利的な意識に訴えることを試みている。
例えば永住権取消法案についても、本来は「国籍、貧富の差を問わず、人には等しく権利があるのです」と書くべきなのだけど、私の場合、それでこの問題を届けたい人(ふだんあまり人権とか意識しないような人)に説得力を持つものを描けるか自信がない。だから私の場合は功利的な理由にしてしまう。