私は、欧州の原子力関係とは直接、間接的に接触がありますが、やはり日本の原子力業界はかなり異質です。
あちらは、曲がりなりにも民主主義との整合性をとるべく、また、それは「当然の責務」として進めているのですが、日本は、その前提が存在せず、もっぱら官僚機構の硬直性とさまざまな関係者の露骨なまでの利権保持のみによって動いており、率直にいって「えげつない」と思います。
もちろん、欧州だって、原子力メーカーなどはえげつなく、利権バリバリなわけですが、それに対する対抗勢力が存在するので、それ一色にはなかなかならない。
日本は、一色なので、上から下まで利権に染まり切ってしまうという、やはり全体主義と親和性が高い日本社会のありようがよく出ていると思います。
あと、ほんとに、日本の政治家、ダメなんですよね。
統治機構の上に行けば行くほど加速度的に無能になる、というのは、日本の忖度文化が生み出す悪習だと思います。
以前、そういうことについても書きました。
読書感想文:吉岡斉『新版 原子力の社会史ーその日本的展開』(朝日新聞出版)
https://note.com/ando_ryoko/n/nd354eff054d0