NHKのETV特集で科学技術史研究者で、政府の原子力委員会などにも関与していた吉岡斉さんを取り上げた番組、とてもよかったです。
NHK、原発関係でこういう番組をまだ作れるんだ、と感心しました。
原子力ムラの近藤駿介さんが、裏会議の記録を見せられて声が上擦っているところは、微笑ましく拝見しました。
合理性ではなく、「利権」で全てが決まる構造は、福島復興政策にもそのまま流れ込んできています。
かかわっている人たちが同じなのだから、同じ構造になるのは当然と言えば当然です。
吉岡さんのように、原子力にかかわっていた人たちが、福島への責任を感じて、被災者に心を寄せてくださる例はほかにも多く経験しており、大変ありがたいと思っていますが、残念ながら、そうした被災者への同情も、原子力の利権構造に飲み込まれ、地元の利権関係者へのみ優遇が届く、という形になっているのが実情であると思います。
まさにこれが日本の利権的構造であり、とてもよい勉強にはなりますが、「そりゃ、こんなことしてたら、日本凋落するしかないよね」としか思えないのが、情けないところではあります。
膨張と忘却 〜理の人が見た原子力政策〜
https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/VGXW8QJVNX/