教科名が「国語」である点にこそ問題がある。中学校の「国語」なんかはほぼ「道徳」。以前、花火大会のニュースで中学生が「日本特有の文化、花火が……」とコメントして、世間では彼に「なにいってんだ」と反応していたが、あれは学校でああいう授業をしていて、彼は機械的に反応したにすぎない。それを責めるのは気の毒。ああいうことを大真面目に学校で正規の授業としてやってるのが問題。四季、花火、富士山。日本は独特。ちゃんとしている先生は教科書を使わないものだけど、今や時間も余裕もなくてそんなこといってられない。学校の先生が数年に一度は論文を発表できていた昔とは違う。ほかの職業と同じで正規の人は時間に余裕がなく、非正規の人は生活に余裕がない。この環境で、多くの人は「日本語」を学ばず大人になってしまう。