戦争トラウマが、戦後のDVにつながったのでは、という最近の記事を読んで、ちょっと気になったのでした。
あのときの、あの場所の、あの不穏な空気感を知らなければ、線量計だけもたされて津波の遺体捜索現場に行かされる、ということがどういう状況なのかは想像できないかもしれませんが、精神的にはかなり厳しい状態であったということはいえると思います。
測定は、測りっぱなしで結果だけ回収して、本人ときちんとコミュニケーションを取らない、というのは、「最悪」のやり方なんです。
本人には深いトラウマが残りますし、測定させた組織などには根強い不信感を持ちます。
いわゆる「人体実験」と指弾されるやり方で、こんなことをするならば、測らない方がまだマシ、というくらいに、最低最悪のやり方です。
これは、原子力や放射線の関係者は、胸に刻み込んで理解しておいてほしいことです。
「不信感」と書きましたが、これはかなりマイルドにした表現で、実際には「憎悪」と言っていいくらいの強く深い感情です。原発事故後、多く見かけました。
私以外の人も多く経験しているはずなのですが、健忘症を国民性とする日本人は、きれいさっぱり忘れているのでしょう。