「ヘイトは愛国心の発露ではなく、『政府は私を大事にしてくれるのか』という不安感の裏返しでは」と語るのは、駒沢大の山崎望教授(政治理論)。「社会保障や安全保障の行き詰まりを考えたとき、国に見捨てられる恐れが潜在意識の中にある。その点が日本人と関係のない人々の排除に向かっていく」
東京造形大の前田朗名誉教授(人権論)は「『日本人が損している』『本来得られるはずの利益が得られていない』といった思い込みが背景にある。下に見ている旧植民地出身者に目を付け、そのいびつな感情を『あいつらのせいだ』と転嫁している。100年前のドイツでも、ユダヤ人に対して同じ見方をしていた。世界中どこでも起きうる現象形態だ」と話す。
繰り返す「在日特権」論は100年前のドイツと同じ 社会保障の行き詰まりを「あいつらのせい」に転嫁:東京新聞 TOKYO Web https://www.tokyo-np.co.jp/article/312299