ベラルーシのETHOSプロジェクトは始まる前に、フランスのMutadisというコンサル会社によるベラルーシ被災地の社会調査が入っていて、その報告書が大きな役割を果たしていたらしい、ということは、2011年に福島のエートスを始める前に知ってはいたのだけれど、なにせ全文フランス語のレポートなので、私には解読できないな、と諦めていたのだけれど、自動翻訳の劇的な進化でついに解読可能に!
13年越しで読んでいるけれども、社会調査のお手本のようなプロトコルと分析で、チェルノブイリの被災地の住民調査ではもっとも優れた分析だと関係者が評価していた理由がとてもよくわかります。
社会学、心理学、哲学、精神分析といった社会科学、人文学の専門家チームが、事故後7年のウクライナ・ベラルーシで、半構造化されたインタビュー形式のアンサーを読み解いて作成したものとのこと。
日本でここまで網羅的にしっかりした調査はついぞお目にかかった記憶はありません。
1993年になされている調査なので、今から30年前。
ここでもやはり日本の「失われた30年」なのだと思いました。
30年前のフランスの調査に遥かに及ばない。