啓蒙専制君主的なビル・ゲイツも、横暴な独裁者のイーロン・マスクら若い世代も、共通点は「認識の痛みを回避したがる」こと。
白人男性の優位、富の不平等、そうした自分自身の存在を脅かす「気分が良くならない」疑問はスルーし、富の一部を慈善活動に投じ、自らの価値観を変えない「気分が良くなる」方向性を目指す。
本当の「現代の啓蒙」とは、男性中心・西洋中心の思考から脱却する痛みを共有することだろう。現代の社会には、思考のフレームワークを取り替えなければ解決できない問題群が数多くある。
だが、白人男性テック富豪がこの思考を共有することは、まだまだ難しそうだ。