高齢者や障害者など配慮を必要とする人のための福祉避難所だが、能登半島地震では多くが開設に至らなかった。
3日時点で開設されているのは珠洲市で7カ所中1カ所、輪島市は24カ所中9カ所のみ。あらかじめ福祉避難所と位置づけられながら開設できなかった施設は、損壊や断水で建物自体が使えなかったり、職員が被災して出勤できなかったりしている。
輪島市の担当者は「マニュアルも協定もここまでの大規模な災害を想定できていなかった」と話す。
同志社大社会学部の立木茂雄教授(福祉防災学)は「配慮が必要な人は福祉避難所で対応するという考えだけではいけない。福祉避難所でなくても、一般の避難所に個室があれば良かった人もいる。広域的な避難を含め複数のプランを準備しておく必要がある」と話している。
大声や走り回り…障害者の避難に家族が気疲れ 車中泊2週間、避難所4ヵ所転々 「もっと早く個室欲しかった」:東京新聞 TOKYO Web https://www.tokyo-np.co.jp/article/307921