そういう教育勅語の歴史的文脈を無視して、片言節句を都合よく切り出してコラージュして、何か言った気になる。その当人には何の思想も理念もないのではないでしょうか。そのような切り取り方は、そもそも井上や元田に対してすら失礼ではないでしょうか。一から十まで滅茶苦茶です。
Wikipedia 情報ですが、松井市長は被爆者の医療費の要求に対し「『くれ、くれ』という権利要求みたいな気持ちではなく、『ありがとう』の気持ちを持つことを忘れないように」とほざいたそうです。天賦の普遍的な人権観念に理解が欠けていると考えても良さそうです。
昔はよかった、権利権利といいたてず偉い人や目上の人に従う「秩序」があった、というのが松井市長の心根にあるのでしょう。各人の「分」を守るべきという身分制的発想です。しかしそれは現行憲法の理念に反します。そこで教育勅語を切り継ぎして、歴史を捻じ曲げてまで屁理屈を拵えているのでしょう。