国語(こくご)あるいは国家語(こっかご)(英: National language、仏: Langue nationale)は、その国家を代表する言語で、公の性格を担う言語のことを指す。国民にとって共通の言語というべき性質をもつ。また、教育においての一教科として「国語」という教科が存在する。
「外国語」と対をなす言葉であると一般に認識されている。あるいは「国際的(international)な公用語」とも対となる言葉でもあるとされる。
概要
たとえばスイスには4つの国語があり、それらはドイツ語、フランス語、イタリア語、レト・ロマンス語である。各紙幣には、金額と発行銀行名(スイス国立銀行)が4つの国語全てで表記されている。どうしても4国語を併記するスペースが足りないような場合はラテン語で Helvetiaと表記する。インターネットのコードなどはCHとしており、これもラテン語の正式名称Confoederatio Helvetiaの頭文字を取ってCHとしている。
カナダでは英語とフランス語が、国家としてのカナダの公的な言語である。
なお、複数の言語を有する国家が、どの言語を国語として認定するかは、しばしば深刻な民族問題を招くことがあるという。言語はそれぞれに異なった民族集団を抱えており、その言語の優位性が、民族どうしの文化的・宗教的な衝突の直接の原因となりうるからである。
使用頻度が少ない言語を国が選択することも多い。例えばシンガポールは、歴史上の理由から国民の大多数の母語である中国語を国語とせずマレー語を国語にしている。アイルランドは、アイルランド語を民族本来の言語であるという理由で国語と制定している。
日本の国家語(国語)
日本の国家語(国語)は日本語である。
日本では、政府の影響があるような文脈の一部、たとえば文部科学省の学校教科名では“国語”科、主に学校教育向けの辞典も“国語”辞典というように、“日本語 (Japanese)”ではなく、“国語" (National language…