『ルパン8世』(ルパンはっせい)は、モンキー・パンチの漫画『ルパン三世』から派生したアニメおよび漫画作品である。
ちなみにアニメアイトルはフランス用に「Arsène & Cie」と付けられてた。
概要
本作は1982年頃に、ルパン三世の子孫であるルパン8世が活躍する子供向け作品として企画・製作された作品。日本のアニメ制作会社東京ムービー新社とフランスのサバン・インターナショナル・パリとの合作で製作されている。時代背景は22世紀、宇宙旅行が当たり前になっている時代という設定で、主人公の職業は倫理規定の厳しい日本国外で放送されることを想定したため、泥棒から探偵になり、宇宙でのストーリーが主になっている。作品としては6話あるいは8話が製作されており、そのうちの第1話はアニメ雑誌の『ジ・アニメ』1983年8月号に誌上公開されている。監督はりんたろう、フランス側プロデューサーはハイム・サバン、キャラクターデザインは荒木プロダクションの荒木伸吾と姫野美智である。なお、荒木と荒木プロはその後、1984年開始のテレビシリーズ『ルパン三世 PARTIII』に参加している。
上記の通り6話まで製作されたが、著作権の問題により、途中で製作中止となった。製作された分も当初予定していたフランスでは放送されず、日本国内での放送も『ジ・アニメ』の1983年3月号では「4本ずつ2回に分けて年内にスペシャルで放送することを企画中」、そして1983年8月号では「来春放映決定」となっていたが実現せず、幻の作品となっていた。しかし、『ジ・アニメ』を始め、『アニメージュ』の1982年3月号と7月号、『月刊OUT』1982年8月号、『マイアニメ』『アニメディア』など、ほとんどのアニメ雑誌で本作を紹介する記事が掲載されていた。
長らく未公開だったが、2012年になって3月28日発売のビデオグラム『ルパン三世 Master File』にその一部が収録され、日の目を見ることになった。ビデオグラムにはパイロット版の全編と現存する5話のダイジェストを収録。パイロット版のみ音楽と効果音がつけられているが、パイロット版・現存5話とも日本語音声は存在しないため台詞は字幕で表示される。収録時間は約32分。
本作の漫画版が1982年にモンキー・パンチ作、おりはるこん(斉藤栄一と滝川健市の共同ペンネーム)画として双葉社の『月刊100てんコミック』に全10話が連載された。双葉社の100てんランドコミックスレーベルから連載をまとめた単行本も出版されたが第6話までを収録した1巻のみで刊行が打ち切られたため…