私が、最終的に安倍政権は本当にダメ政権だったと言うダメ認定をしたのは、安倍さんが銃撃されたその数日後にイアン・ブレマーのGZeroに安倍政権で内閣秘書官かなにかを勤めていた、確か元日経記者かなにかのスピーチライターをしていた側近のインタビュー映像を見たときでした。
公人が銃撃されたと言う話をしているのに、出てくる言葉は、奥さんから銃撃の話を聞いてどれだけ自分が驚いたか、という私的なエピソードに終始し、極め付けは、もし安倍さんが生きている世界があったらそっちに飛んでいきたい、と涙ぐみだから縷々と心情を吐露する場面で、私は絶句しました。
社会性といったものはそこには一切なく、こんな幼稚なお友達ごっこ感覚で政権運営をしていたのか、と唖然とすると同時に、そりゃ日本は没落するはずだわ、と観念しました。
公人が銃撃され、暗殺されたのちに、側近として公務を支えていた人間がいうことが、これほど視野の狭い、たんなる私的な心情吐露であったということ、この感覚で戦後最長の政権として国家を動かしていた、それだけでもう日本の命運はそこで決まっていたと思います。