さんせー党がヤマトでは下火というのは本当かしら。
沖縄では色んな場所で街宣しているのを見かけて不安になる。
何度か街宣を聞く機会があって、最初に聞いたのは「沖縄の方々に感謝しています」だった。基地の過剰な負担などを指しているのか。途中から聞いたのでよくわからなかったけど、NOを示している人に無理矢理押し付けた挙句「ありがとう」とか恐怖でしかない。
この間はLGBTQに対する批判的なスピーチをしていて心が凍ってしまった。必死にしがみつく僕らを、社会は何度でもはじく。無表情で歩くぼくとは対照的に彼/彼女らは笑顔だった。
その時遠くから「それはヘイトスピーチだ!」と女性の声がした。女性は何度もヘイトをやめろと怒鳴っていた。イントネーションから察するにヤマトゥンチュだったように思う。たくさんの沈黙する大人達の中でたった一人怒りを露にしてくれた事実だけで生きていける。きっとそこには同じ気持ちの同胞がいただろう。
セクマイのポジションでいるとき、人間関係を重視しすぎるあまり内部の差別やハラスメントを放置するウチナーンチュを嫌いになる。絶望の淵でふらつくぼくの手をギュッと掴んでくれるのはいつもヤマトゥンチュなのだ。
映画『エゴイスト』に「地獄から救ってくれた」という台詞がある。
帰り道、その場面を思い出した。