いわゆる西側諸国がイスラエル寄りな中でもドイツは特殊かつ極端で、公にイスラエル国家に反対するようなことを言えば即「反ユダヤ主義者」の烙印を押され、政治生命は絶たれ社会から疎外されることになる。
「ナチスによるホロコーストの反省」=「イスラエル国家の絶対的支持」という、誤った公式が社会に浸透していて(一種の思考停止)、今回のハマスのテロ以降、空気が非常に重い。
ドイツのメディアにかかると先日の国連での事務総長とイスラエル大使間の応酬も「グテレスが起こしたスキャンダル(Eklat)」になってしまう。
そんなこんなであんまりチェックしないでいたら、10月24日に凄いことが。第2公共放送ZDFのインタビューで、ミュンヘン安全保障会議議長C・ホイスゲン(元国連大使)が、グテレス国連事務総長の発言の正当性を認め、イスラエルが入植戦略などで国連決議や国際法に違反してきたこともはっきり指摘するなど、ドイツの公人としては驚くべき発言があった。決してイデオロギー的でなく、真摯に問題の解決を目指す提言を試みたという印象。
>続く