今年のトランスマーチには参加しません。TGJPは「一部団体による声明」に応えるより前に、なすべきことがあります。そして、ヘイトが増悪する状況に対するTGJPの「甘え」が、対応の過ちを生み、被害に遭った方に過剰な負担や困難を強いたのだとしたら、それは絶対に許されないことです。ただ、わたし自身そうした「甘え」を見抜けず、結果として被害に遭った方の負担や困難が増大する環境をつくってきてしまったひとりではあります。TGJPさんから、何度か活動にお誘いいただくことがありましたが、あいまいな直観でいずれもお断わりをし、ただそうした自分の懸念を誰かに共有したり、TGJP内部にストレートに伝える機会はあまりありませんでした。今年のマーチのクラファンの返礼品に、拙著・拙訳の提供を依頼された際もお断わりしましたが、そこでも代表の方たちときちんとコミュニケーションできず、それきりにして放置してきました。このような事態になったことを苦しく思うと同時に、トランスの人たちが安全を損なわれる社会で、暴力のない、より安全な空間を、トランスではない人たちと共に創っていくという目標を、改めて銘記したいと思います。