全体主義を支持する人は、自分自身が全体主義者だとは思っていませんし、ましてや悪いことをしているとも思っていない。
実際に、本人は悪人でもない。どこかで倫理観が破綻していることを除けば、むしろ善人だと思います。
しみじみと、全体主義社会は日常との地続きであり、民主主義が民主主義である限り、全体主義は存在し続ける、といったアーレントの言葉の意味がよくわかります。
私は主義思想の違いについてはかなり寛容なのですが、レッテル貼りして糾弾する動きはすべからく厳しく接すべし、というのを行動原理にしていて、全体主義を防ぐには、これはもっとも実践的な判断基準である気がします。