かつてと違うのは、発展途上国やかつての植民地支配を受けた国々の人たちが多数、パレスチナが蹂躙される様をリアルタイムで目撃することになる、ということです。
世界全体のなかで先進国の経済的支配力や軍事的支配力が相対的に落ちている現状を考えても、これまでのようなイスラエルの一方的な軍事的優位性でパレスチナを支配下に置く、という結果だけで終わるような気はしません。
短期的には終結するかもしれませんが、そのあとの中短期的な影響は、これまでとは違うものになるのではないでしょうか。
フランツ・ファノンが目覚めたのは、仏領マルチニックからフランス本土へ行き、そこで自分が被支配階級の支配階級という捻れたアイデンティティにあることに気付いたことでした。
自分の出自を思い知らされる情報に接する経験を軽く考えるべきではない、と思います。