で、XもYも(そのほかの捜査担当者も)「上」に動かされる組織を止められず、ある者は内部告発の手紙を大川原化工機に送り、ある者は裁判で告発する……
日本の組織の「上」に対して「下」ができることがいかに限られているかという話をこれでもかと見せつけられた。
番組の最後にはさまれる警察関係者の証言に「今、捜査当時に戻っても、こうすれば止められたという方法を思いつかない」とあったのがもうすべてだと思った。止められないんだって。やべえよね。
そして、5係の係長は、起訴後にまんまと昇進している。この冤罪の刃が今回は大川原化工機に向いたけど、いつこっちに向いてもおかしくない。
これを見て、「では私には何ができるか、何を備えることができるか」と考えると、ほとんどない。思いつかない。政権交代したところで組織の改革など夢のまた夢のまた夢って感じがする。
でも、組織の「上」が「経済安全保障」みたいなよからぬプレッシャーをかけないようにする効果を狙うという点では、やっぱり政権交代には一定の意義があるのかなとは思う。