先日、日本近世文学の専門家の方のお話を伺う機械があったのだけれど、本題から離れた脱線話で、転生ものが流行っていると聞くけれど、すぐに人間に転生(てんしょう)するなんてあり得ない! もっと石とか動物とか色々輪廻転生してから、ようやく人間にたどりつかないと、と憤っておられて、なるほど、近世の仏教的輪廻転生観からすればそうなるんだ、と目から鱗。ちなみに、最初は牛あたりの、労働力として酷使されるところあたりから始まるのが定番らしい。
単に色々ネタが尽きてきた先の試行錯誤の結果の、偶然なのだろうけれど、無生物を含めて、人間以外の色々なものに転生する作品が近年増えてきているように見えるのは、仏教的な転生観に接近してきているようで興味深い。