そういえばカトリーン・マルサルの新刊にエンゲルスの性差別発言が出てきて、へえそんなこと言ってるんだ、と思って『イギリスにおける労働者階級の状態』を読んでみた。
「工場制度によって必然的にもたらされる、夫に対する妻の支配が非人間的であるならば、太古以来の妻に対する夫の支配も非人間的でなければならない。以前は夫がそうであったように、いまや妻が自分の財産のほとんどを、いや、すべてを家族の共有にしていることを、自分の支配の理由とすることができるならば、このような財産の共有は必然的に、本物でもなければ、理にかなったものでもないことになる」
だから工場労働で女性が稼ぎ手になっている現状はおかしい、女らしさも男らしさも奪われる、と続くんですけど。その40年後に彼が書いた『家族・私有財産・国家の起源』では、そもそも家族や財産の制度がおかしい、女性は不当に支配されている、になるんですよね。アップデート大事ですね。