BT 自然科学系の研究者でも過去の科学の古典を吟味して楽しむというタイプの人はいないわけではないし、ニュートンの著作の注釈をしたような人もいる。 また、分野の歴史をまとめておきたいと一念発起して史料を整備してくれる人もいるのだが、確かに多数派ではない。 つまりは科学史に興味を持つ自然科学者はいるのだが、そうした人は主に以下の二種類とみなされる傾向がある。 一つは、己の科学の研究業績はそこまでではないと感じているが、広い視野があったり、教育に関心のある人。 もう一つは逆に分野の創始者のような人。こういう人は過去に同じことをした人の著作を読みたがる。たとえばニュートンなど。そして過去のものから直接ではないにせよ間接的なインスピレーションを得たりする。 大半がその両者の中間で、直近の3-5年くらいを追いかけることで精一杯になる。それで過去の科学に目が向きづらいし。そして、科学者が増え、論文量が増え、情報量爆発と言われる時代になってからはこの種類の人が非常に多くなっているかもしれない。