“そもそも近代社会自体に、「男性からの“男女の不均衡”の見えづらさ」が含まれています。私たちの社会の基礎をつくった「近代」はフランス革命以降、“公私”の区分を発明しました。革命によって、貴族や王族といわゆる平民との差を取っ払って全員平等だという建前にしたわけですが、その平等というのは公的世界、政治や経済や芸術文化の世界だけの平等でした。その一方で、私的な領域である家庭の中では、人々は自由に好きなように暮らしていいということになりました。”
“公的世界では、性別はもちろん人種とか民族とか階級にかかわらず皆平等だと、建前上されたのですが、その公私の区分に元々男性と女性が振り分けられていたため、女性は私的領域にいる存在として二流市民にされたわけですね。 このような建前と現実の二重構造がジェンダーと結びついています。”
女性差別 わたしの視点① フェミニズムの立場から ~名古屋市立大学准教授・菊地夏野さんに聞く~https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/568/?s=09