限界を迎える医療、軍事......制度疲労の近代国家とどう向き合えばいいのか https://www.newsweekjapan.jp/kawato/2023/08/post-131.php
近代国家は「封建領主ではなく中央政府が税と兵を直接集めて戦争という事業をする」のが出発点。…この「国民の血(兵士)と汗(税)を集める国家」は、第2次大戦後は、国民の生活の面倒を「ゆりかごから墓場まで」見る福祉国家へと変わる。
国民が一人一票を持つ普通選挙制が広がったために、「政府が国民から搾り取る」時代は、「国民が政府から搾り取る」時代へと転換した。先進国の経済成長力が衰えた今、これがもう立ち行かなくなっているのだ。…つまり、議会、政府が機能不全になる一方、社会の要請は拡大している。