以前の記事で、現代社会の様々な場面において、一般的な教養が限定的な権威への忠誠ないし服従へと置き換えられていくことについて述べた。人々の怠惰な気持ちへとつけこんでそういう価値観へと導くのはカルトや詐欺師のみならずまっとうなビジネスの手段ともなっているわけだが、それらの違いは、後者がいいものを作り、継続的にロイヤルティを払う価値を消費者が認めるよう企業努力が必要であるのに対して、前者は信者や被害者、すなわちカモ自らが進んでお金を落とすよう仕向ける点である。カルトや詐欺師が有効な手段として用いられているのが、ランク制度である。 1995年に地下鉄サリン事件という平成日本最大のテロを起こし