ガイアックス(GAIAX)とは、かつてガイアエナジー株式会社が日本で発売していた、自動車向け代替ガソリン高濃度アルコール燃料。
天然ガスを原料として韓国などの日本国外で製造し、1999年(平成11年)頃にガソリンスタンドでの販売を開始したが、2003年(平成15年)の「揮発油等の品質の確保等に関する法律」改正により販売を終了している。
特徴
一般的なガソリンエンジン車にそのまま使用でき、性能も同等で、一酸化炭素と炭化水素の排出量を大幅に減らしたと宣伝されていた。揮発油税の課税対象外であることから、価格はレギュラーガソリンに比べて1リットル20円程度安価に提供されていた。
一方でガイアエナジーでは、下記の車種などでの使用を断っていた。
(注釈部分以外は原文ママ)
成分を分析した環境省によると、炭化水素分49.3%、イソブタノール 21.2%、イソプロパノール 12.0%、添加剤としてオクタン価向上剤の MTBE(メチルtert-ブチルエーテル)が17.4%であった。
問題
高濃度アルコール燃料については、それまで日本国内での流通がなく、またこのことから日本国内で使用される自動車はこのような燃料の使用を前提とした仕様になっていなかったため、次のような問題を引き起こした。
車両への影響
高濃度アルコール燃料が原因とされるアルミ部品の腐食が複数の自動車メーカーから報告され、うちホンダでは燃料漏れによる4件の車両火災が発生しており、利用者には無鉛ガソリン以外の燃料は使えない旨を通達している。ガイアエナジー側も自社研究資料で反証を行い、自動車工業会、国土交通省、経済産業省、末端ユーザーを含めた論争になった。
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