例の批評問題については、近現代ではきわめて陳腐で常識的な解釈を示したにすぎないものについて、なぜ陳腐で常識的なものになっているのか、とかそういう視点すらないまま、ただただ常日頃気にくわなかった誰かを否定したいという個人的でプリミティブな情動のままに他人の尊厳を傷つけようとする人たちが、あろうことか学者の肩書をもっていたりその周りに集っていたりする人たちの中にもそこそこいたんだな、ってことが改めてわかった。