働かざる者食うべからずというが、働くに至るためにも生きねばならぬのだから食う必要には迫られる。だが、稼げぬものが美味しいものにありつけるとは限らぬ。特に嗜好品の類は制限を受けても致し方なかろう。だから今日もスナズウイスキーのクソマズさの中に、自分の置かれている現実を見るのだ。いつかはおいしい生活を手に入れてやるという野心を燃やしながら、この苦しみを耐えていく。