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やっと井上靖『おろしや国酔夢譚』読了。先に映画を観てしまったので、光太夫は頭の中で緒形拳で再生されました。映画よりも、ラクスマンは非凡な天才学者という書かれ方で魅力の方向が違いますね。映画ではスマートな方のように見えました。幸せな人生かと聞かれたら、幸せではないだろうけれども、桂川甫周曰く「千古の一大奇事」なのですよね。1782年に伊勢からカムチャッカ半島へ遭難して、シベリアを通って、エカテリーナ二世に謁見し、日本に帰り着く、信じがたい事です。
そして、文字通りの鎖国日本には嫌気がさしました。