人はその多くが高みを目指して生きている。しかし、だからと言って、ただ上昇志向のみを持ち続けていればいいというわけではない。基礎が脆弱な建物が倒壊するように、きちんと根拠と自信をもって事に当たらなければ、夢も理想も空虚なものでしかない。常に、自分の現状を把握したうえでベターな答えを出し続けていく必要がある。それは、目指すものが高い位置にあるとしても、目線を上に向け続けていれば足元の石ころでつまづいたり、場合によっては沼にはまってしまうようなものである。 以上は極端かつ無理のある例えだが、自ら五感を通じて物理的に経験することと、想像でもって考えることに相関関係が見いだせることは少なくない